逢初橋 伊豆山エリア

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歴史を動かす出会いの場となった橋
1178年(治承2年)、伊豆国の蛭ヶ小島に流されていた源頼朝は、走湯権現の別当・密巌院(みつごんいん)の阿闍梨覚淵(あじゃりかくえん)に師事していました。その頼朝を慕い、伊豆山を訪れていたのが北条時政の娘である北条政子。しかし時は平家全盛の世。源氏との縁組は北条家にとって命取りになると考えた政子の父・北条時政は、伊豆国の目代を務める山木兼隆に政子を嫁がせることを決めてしまいます。すると政子は、すべてを捨てる覚悟で婚礼の夜に酒宴を抜け出し、雨降る夜道を駆けて日金山を越え、伊豆山へと逃れて足川の地に隠れ住みました。阿闍梨覚淵の坊にいた頼朝は部下から知らせを受け、この逢初橋で政子と劇的な対面を果たしたと伝えられています。
また、伊豆沖で遭難して初島に流れ着いた初木姫(はつきひめ)が、伊豆山の伊豆山彦命(いずさんひこのみこと)という男神と出会った場所という昔話もあります。一般的には国道135号線にかかる朱色の橋が逢初橋とされていますが、本来の逢初橋は御岳社の森に架かる石造りの太鼓橋であるといわれています。朱色の逢初橋は2021年7月に発生した土石流災害で被害を受け、現在は見ることができません。


政子が祀った逢初地蔵堂
政子の長女・大姫(おおひめ/当時5〜6歳)は、人質だった源義仲の子・義高(当時11歳)と許嫁の仲となります。しかし義高が殺されてしまい、悲しみのあまり病気になってしまいました。そんな大姫を案じた政子は、娘の延命祈願のため経文の紙でつくった地蔵尊を祀ったと伝えられています。この建物が逢初橋近くの細い坂道を下ってすぐの場所にある「逢初地蔵堂」だといわれています。


基本情報
住所 | 静岡県熱海市上宿町4-12 |
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HP | https://www.ataminews.gr.jp/igaitoatami/spot/%E9%80%A2%E5%88%9D%E6%A9%8B/ |
駐車場 | なし |