旧日向邸熱海別邸(旧日向邸) 熱海エリア
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日本に残る唯一のブルーノ・タウト建築
旧日向家熱海別邸(旧日向別邸)は、アジア貿易で活躍した実業家・日向利兵衛の別邸として1936年(昭和11年)に完成。土留めを兼ねた鉄筋コンクリート造りの地下室が造られ、その屋上が庭園となっています。
木造2階建ての母家は、東京銀座の和光や横浜のホテルニューグランドなどの設計を手がけた渡辺仁によるものです。地下室は、ドイツを代表する世界的建築家ブルーノ・タウトが内装を設計したもので、日本に現存する唯一の作品として国の重要文化財に指定されています。
地下室は、竹や桐が多く用いられた社交室、海の眺望を確保するためにつくられた階段やワインレッドに染色された絹の貼壁が特徴の洋風客間と日本間、ベランダから構成され、日本の建築美を意識した設計となっています。日向氏の亡き後人手に渡り、戦後は民間企業の保養所として大切に使われてきましたが、取り壊しの危機に直面していた2004年(平成16年)に東京の篤志家の寄付により熱海市が取得し、翌年から一般公開を開始しました。
計算尽くされた
「地下室の配置」
ブルーノ・タウトは、1933年(昭和8年)5月から3年半近く日本に滞在し、桂離宮をはじめとする日本の伝統建築を世界に紹介。1936年(昭和11年)9月20日の日記には、「卓球あるいはダンスの部屋、モダンな居間、日本的な部屋そして日本的なヴェランダという並びを表現すれば-明朗(heiter)、平穏(ruhig)、厳粛(ernst)、厳格(streng)となろう。」と設計した地下室について記されており、社交室、洋風客間、日本間、ベランダと続く部屋の配置にも計算が尽くされていたことがわかります。
関連人物
基本情報
住所 | 静岡県熱海市春日町8-37 |
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電話番号 | 0557-81-2747 ※開館日以外のお問い合わせ 0557-86-6232(熱海市役所生涯学習課文化交流室) |
HP | https://www.ataminews.gr.jp/spot/116/ |
開館日 | 水曜、土曜、日曜、祝日 |
開館時間 | 9:00〜17:00(完全事前予約制) |
入館料 | 【一般】 大人1000円、中高生700円、小学生以下無料 【市民、障がい者】 大人750円、中高生550円、小学生以下無料 |
見学予約 システム |
https://kyu-hyugabettei.rsvsys.jp |
駐車場 | なし |
アクセス | ・JR熱海駅より徒歩約10分(ホテル東横インを過ぎ、交差点手前・右横の細い坂道を登ってください) ・JR熱海駅よりバス停「春日町」下車。徒歩約5分 |