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湯前神社 熱海エリア

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熱海温泉発祥の地で泉脈を守護する神

湯前(ゆぜん)神社の創建は、今からおよそ1270年前の749年(天平勝宝元年)。伝承によれば、491年(仁賢天皇4年)に熱海の海底から熱湯が湧き出し、それにより多くの魚類が死に絶え漁民は甚大な被害を受けていました。すると熱海を通りかかった箱根権現の高僧・万巻上人がその様相を悲しみ、漁民や魚たちを救おうと薬師如来に祈祷することで海中にあった泉脈(大湯)を熱海の山里へ移しました。その際、「この前にお社を建てて拝めば、現世も病を治す、来世も幸せに暮らせる」と人々に説いたと伝えられています。

その社こそが、薬師如来と少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀ってこの地の守り神とした湯前権現(湯前神社)であるといわれています。また、鳥居から20mほど離れた場所には大湯間欠泉があり、万巻上人が海中から移したとされる大湯が湧いています。
境内の石鳥居と石灯籠は、現在の福岡県にあたる筑後国久留米藩の第7代藩主・有馬頼徸が湯治に訪れた際に寄進したもの。そして、神社をぐるりと取り巻く玉垣には、これまでに奉納した個人や旅館の名前が刻まれています。いまはなき旅館の名も多く連なり、熱海温泉の歴史を感じることができます。

徳川家康が愛した熱海温泉

熱海の温泉を愛したことで知られる武将といえば、徳川幕府初代将軍の徳川家康。「関が原の合戦前に熱海に入湯し、天下統一を成し遂げた」といわれるほどで、1604年(慶長9年)には息子の義直と頼宣を連れて7日間逗留しています。同年9月には、京都で病気療養中だった吉川広家に「お見舞い」として、わざわざ熱海のお湯を運ばせています。

手水鉢

鳥居をくぐると、すぐ右手に熱海の源泉である「大湯」が流れる手水鉢があり、その上には温泉の神様として祀られている少彦名命とその妻と子の姿をかたどった小さな像が設置されています。

大湯間歇泉

熱海七湯と呼ばれる自噴温泉のひとつ。かつては世界の三大間歇泉に数えられ、昼夜6回にわたり温泉と蒸気を交互に激しく噴出していたといいます。現在は人工間欠泉として整備されています。

源実朝の歌碑

歌碑の「都より 巽にあたり 出湯あり 名はあづま路の 熱海といふ」は、1214年(建保2年)に鎌倉幕府の3代将軍・源実朝が箱根神社と伊豆山神社を参拝する二所詣の途中、大湯を見て詠んだもの。

小沢の湯

熱海七湯のひとつで「平左衛門の湯」とも呼ばれ、大きな声で呼べば大いに湧き、小さな声で呼べば小さく湧き出たといわれます。現在は、高温の蒸気を利用して、ゆでたまごをつくることができます。

湯まつり

温泉の守護神である湯前神社を奉り、豊かな泉脈が絶えないことを祈願して、毎年2月と10月に例大祭が執り行われます。古式ゆかしい湯汲みの神事や献湯祭などが2日間にわたって行なわれます。

湯汲み道中パレード

大湯の温泉を汲んだ檜の湯樽を、昼夜兼行で15時間走り続けて江戸城に献上したという「湯汲み道中」。10月に執り行われる湯まつりでは、その故事を再現したパレードが熱海市内を練り歩きます。

関連人物

基本情報

住所 〒413-0018
静岡県熱海市上宿町4-12
電話番号 0557-81-9817
HP https://www.ataminews.gr.jp/spot/313/

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