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頼朝の一杯水 南熱海エリア

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走湯権現へ向かう頼朝の命を救った清水

源頼朝は1160年(永暦元年)に14歳で韮山の蛭ヶ小島に流罪となり、源氏再興の旗揚げまでの約20年を伊豆の地で過ごしました。そして25歳の頃、伊東荘を領していた伊東祐親の娘・八重姫と恋に落ちます。頼朝に仕える安達盛長の妻と八重姫の兄・祐清の妻は姉妹で、頼朝の乳母であった比企尼の娘ということもあり、二人が知り合ったのはごく自然なきっかけだったのかもしれません。

頼朝と八重姫は伊東にある「音無の森」で逢瀬を重ね、ほどなくして千鶴丸という息子を授かりました。しかし、京での務めから戻った祐親は二人の仲を知ると激怒。平家の目をはばかり、3歳の千鶴丸は殺されてしまいます。祐親に命を狙われた頼朝は、すぐに伊東を脱出して網代から船で赤根崎に上陸し、走湯権現(伊豆山神社)へと向かいます。険しい山を越える途中で喉が渇くも周囲に水はなく、途方に暮れて腰を下ろしたそのとき、太刀の鐺(こじり)が土にあたって水が湧き出してきました。頼朝はその清水で喉をうるおし、無事に走湯権現へ辿り着いたといわれています。

この「頼朝の一杯水」は、熱海梅園から多賀へと抜ける山道の「頼朝ライン」のすぐ近くにあります。この道は、鎌倉幕府を開いた源頼朝が伊豆と鎌倉を結んだ鎌倉街道の一部ともいわれています。

千鶴丸の霊を弔う地蔵尊

1693年(元禄6年)にこの地を訪れた鉄意道心(てついどうしん)という修行僧が、村人から哀れな最期を遂げた千鶴丸の話を聞いて地蔵の石像を彫り、小さな祠に地蔵尊を安置して供養しました。それから300年以上にわたり、鉄意道心が留まった宝泉寺(熱海市上多賀)の住職や檀家有志らによって、毎年4月24日に供養が続けられています。

基本情報

住所 〒413-0101 静岡県熱海市上多賀
交通アクセス JR東海道本線熱海駅より頼朝ライン経由タクシー15分
駐車場 6台あり(無料)

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